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介護保険外サービス|サービス内容や保険適用のサービスとのちがいとは?

自宅での介護が必要になった時、家事や身の回りのことをお願いできる心強いサービスが訪問介護です。介護保険が使えるサービスなので経済的にも安心ですが、介護レベルによって保険で利用できる時間が限られていたり、お願いできる内容にも制限があります。

利用時間やお願いできる内容の不足を補うのが『介護保険外サービス』です。

今日はホームヘルパーさんにお願いできないことを踏まえながら、介護保険外サービスについて保険適用のサービスとのちがい、介護保険外サービスの内容をご紹介します。

 

1.訪問介護でホームヘルパーさんにお願いできないこととは?

介護保険が利用できる訪問介護では、ホームヘルパーさんが自宅を訪問し家事・掃除などを行ってくれます。しかし、望むことを何でもお願いできるわけではありません。介護保険制度の規定により「自立した生活に必要なこと」を原則に、『本人のこと』の中で『日常生活に必要なこと』をホームヘルパーさんにお願いできるのです。

では、ホームヘルパーさんにお願いできないことにはどのようなことがあるのでしょうか。

ホームヘルパーさんにお願いできないこと

①本人以外のこと

・家族分の料理の買い出し、調理

・ペットの世話

・本人以外が使っている部屋の片付け、掃除

・来客の対応  など

②“最低限の日常生活”の範疇を超えていること

・嗜好品(お酒・たばこ)の買い物

・お中元・お歳暮の購入

・特別行事のための調理(おせち料理・行楽弁当)

・大掃除

・部屋の模様替え(家具の移動など)

・観葉植物や庭の手入れ(水やり、草むしり)

・洗車

・趣味のための外出の付き添い

・冠婚葬祭、お墓参りの同行

・散髪

 

 

2.訪問介護でカバーできない部分を補う『介護保険外サービス』

“本人以外のこと”や“最低限の日常生活の範疇を超えていること”であっても、やはり快適に暮らすためには必要なこともあります。そのような時、訪問介護でカバーできない生活のことを補えるのが『介護保険外サービス』です。

介護保険外サービスとは、介護レベルに関係なく誰もが利用できる介護保険を使わないサービスです。サービス内容は買い物代行や冠婚葬祭・趣味のための外出付き添いなど多岐にわたり、訪問介護ではお願いできない部分も依頼することができます。

介護保険を使わないサービスなので10割自己負担となりますが、介護保険内のサービス時間では足りない場合や訪問介護ではお願いできないことを頼みたい時など、柔軟に組み合わせて利用すると便利です。

保険適用サービスとのちがい

①サービスの提供時間に制限がない

保険適用の介護サービスは、介護レベルによってサービスの提供時間に制限があります。一方、介護保険外サービスでは依頼したい内容に合わせて提供時間を選ぶことができます。

②介護を受ける本人以外のこともお願いできる

保険適用の介護サービスでは、介護を受ける本人以外のことはできない規則になっています。一方、介護保険外サービスでは本人以外のこと(同居家族など)も対応可能です。例えば、家族が食べる分の調理も一緒にお願いできたり、家族分の洗濯も一緒にお願いできます。

③サービス内容が豊富

介護保険外サービスでは、保険適用の介護サービスでは提供できない内容のこともお願いすることができます。例えば、冠婚葬祭やお墓参りの際の外出付き添いや入院時のお世話、ペットのお世話、庭の手入れなど豊富にあります。

④利用料金は10割自己負担

介護保険外サービスはその名の通り保険外のサービスなので、全額自己負担です。経済面の心配はありますが、提供時間やサービス内容などに保険適用の介護サービスにはない魅力があります。

 

 

3.介護保険外サービスの紹介

介護保険外サービスの内容は豊富にありますが、主なサービスについてご紹介します。

日常生活に関するサービス

・家事代行サービス

自宅を訪問し家事全般(洗濯・掃除・買い物・料理)を代行してくれるサービスです。ペットのお世話や庭の手入れなども行ってくれます。

・訪問理美容サービス

自宅や施設に理容師・美容師が訪問し、ヘアカットやメイクアップをしてくれるサービスです。

 

食事に関するサービス

・食事宅配(宅食・配食)サービス

調理済みの料理を自宅に届けてくれるサービスです。料理は食べる方の健康状態や噛む力を考慮し、腎臓病の方向けにタンパク質制限したもの、高血圧・心臓病の方向けに塩分制限したもの、噛む力が弱い方向けに刻み食、など多種多様です。そのまますぐに食べられる常温食のほか、冷蔵食・冷凍食もあります。

 

外出に関するサービス

・外出支援サービス

車イスやストレッチャーのまま移動できる介護タクシーの利用(乗降介護付き)や、外出が不安な方のためのヘルパーさんによる付き添いサービスがあります。介護タクシーは介護保険でも利用できますが、行き先などに制限があります。一方、介護保険外サービスであれば行き先に制限がありません。

・旅行支援サービス

宿泊を伴う旅行・日帰り旅行にヘルパーさんが同行するサービスです。外出先でのトイレ・入浴が不安な方、歩行や公共交通機関の利用が難しい方などの旅行を支援します。

 

 

まとめ

今回は、ホームヘルパーさんにお願いできないこと、介護保険外サービスについて保険適用のサービスとのちがい、介護保険外サービスの内容をお伝えしました。

現在、いつも来てくれるホームヘルパーさんが訪問介護の仕事と介護保険外サービスを同時に行う「混合介護」を国が推進しています。10割負担なので経済的な心配はありますが、必要な時には利用を検討してみてもよいかもしれません。