納骨堂にはロッカー式、仏壇式、自動搬送式、墓石式の4種類があります。それぞれ大きさも違えば収蔵できる人数や見た目・費用も変わります。4種類のちがいが理解できていないと、自分の希望に合う納骨堂を探すのは困難です。
今日は納骨壇の大きさや費用を踏まえながらタイプ別のメリット・デメリットをご紹介します。是非どのようなちがいがあるのかに注目してお読みください。納骨堂の基礎知識について知りたい方は『納骨堂とは?納骨堂の種類やメリット・デメリットについて解説』をご覧ください。
目次
1.ロッカー式の納骨堂のメリット・デメリット
ロッカー式は、同じ大きさの納骨壇がロッカーのように並んで設置されています。1~4名程度の少人数の納骨に適しており、独身者・夫婦・家族用に向いています。
ロッカー式の納骨堂のメリット
①個人専用のスペースがある
ロッカー式は小さいながらも個人専用のスペースがあるので、お参りの際には仏具やお供え物を置くことができます。
②費用を抑えることができる
個人専用スペースが小さい分、他の種類の納骨堂と比べると安価に利用することができます。
ロッカー式の納骨堂のデメリット
①納骨数が少ない
ロッカー式の納骨壇はスペースが小さいため1~4名程度の納骨が一般的です。そのため、大人数の納骨を想定している方は複数の区画を購入するか、別のタイプの納骨堂を探す必要があります。
②見た目の無機質さ
ロッカー式納骨壇は扉を閉めているとコインロッカーのような見た目になります。その無機質さが故人を供養する場所としてふさわしくないと思う方もいます。
2.仏壇式の納骨堂のメリット・デメリット
仏壇式は上段にお仏壇、下段にお骨を収蔵するスペースがあります。10名程度まで納骨することができるので大人数の納骨を希望する方におすすめです。
仏壇式の納骨堂のメリット
①家族代々で利用できる
お骨を収蔵するスペースが大きいため両親・自分たち夫婦・子ども世代など3代位までの納骨が可能です(最大10名程度)。改葬で先祖代々のお骨も一緒に供養したい方にもおすすめです。
②自宅にお仏壇を置く代わりになる
家の広さなどの事情から自宅にお仏壇を置けない方にとって、きちんとお仏壇を用意できたという満足感・安心につながります。また、自宅にお仏壇がなく位牌の置き場所に困っている人も重宝します。
仏壇式の納骨堂のデメリット
①費用が高い
お骨の収蔵数が多く上段に仏壇もあることから専用スペースが広くなり、他の種類の納骨堂と比べて費用が高くなります。
②仏教的な供養になる
納骨堂は宗旨宗派不問のところが多いですが、仏壇式の場合は上段のお仏壇に仏様がまつられているためどうしても仏教的なイメージになります。
3.自動搬送式のメリット・デメリット
自動搬送式は、参拝スペースに自動でお骨が運ばれてきます。遺族が持っている専用カードの情報を機械が読み取ることで、普段はバックヤードに収蔵されているお骨を機械によって運び出す仕組みです。8名程まで納骨することができます。
自動搬送式の納骨堂のメリット
①掃除や管理が不要で手ぶらでお参りができる
自動搬送式は遺族が管理できる個人専用スペースがなく、共有の参拝スペースでお参りをします。参拝スペースの掃除や管理は納骨堂側で行っており、お花やお線香も準備されているので手ぶらでお参りができます。
②広いスペースでゆったりとお参りができる
ロッカー式や仏壇式・墓石式は、隣接する区画の遺族とお参りの時間が重なってしまうと大変です。スペースが広くないため窮屈になるうえ、遠慮して心ゆくまでお参りすることは難しくなります。一方、自動搬送式の参拝スペースは広く、個室になっている施設もあります。
自動搬送式の納骨堂のデメリット
①災害や停電でシステム故障が発生するとお参りできない
お骨の運び出しを機械のちからに頼っているため、災害や停電などでシステムが使えない状態になるとお参りができません。
②年間管理費が高めに設定されている
機械のシステムメンテナンス料が必要なので、他の種類の納骨堂より年間管理費が高めです。
③お参りの混雑期には待ち時間が発生する
自動搬送式の納骨堂は見た目にはわかりませんが、1つの施設に数多くのお骨を収蔵することができます。そのため、お盆やお彼岸の季節になるとお参りの人で混雑し、参拝スペースの順番待ちが発生することがあります。
4.墓石式のメリット・デメリット
墓石式は、納骨堂の中に自分たちでお墓を建てます。屋外にあるお墓よりは区画が狭いのでスマートなお墓になります。
墓石式の納骨堂のメリット
①従来のお墓参りができる
墓石式は屋内にあるお墓です。お墓参りの際には掃除をしてお花を供え、お墓に向かって手を合わせることができます。
②屋内施設ならではの良さ
お墓が屋内にあるため汚れが少なく雑草や落ち葉がない分、掃除が非常に簡単です。また、お墓は従来タイプのまま屋内施設の良さ(冷暖房完備、バリアフリー、天候に左右されない、など)を味わうことができます。
墓石式の納骨堂のデメリット
①お墓のデザイン(形・大きさ)の自由度が低い
お墓のデザインに制限があり、希望のお墓を建てられない場合もあります。
②費用が従来のお墓を建てる時とほぼ同じ位かかる
費用を抑えられる点が納骨堂の良さの一つですが、納骨堂内であってもお墓を建てるとなると屋外にお墓を建てる時と同じ位の費用が必要です。
まとめ
今日は、納骨堂のタイプ別メリット・デメリットをお伝えしました。
納骨堂は単なる屋内のお墓ではありません。今や利用者のニーズに合うよう収蔵人数・見た目・システムなど様々なところに工夫がみられます。数ある納骨堂の中から是非自分の希望にぴったりの納骨堂を探してみてください。