平成26年分の相続税の申告状況から見えること

平成26年分の相続税の申告状況から見えること

国税庁は「平成26年分の相続税の申告状況について」という資料を発表しました。 この資料によると、平成26年中(平成26年1月1日~平成26年12月31日)に亡くなられた方は約127 … 続きを読む 平成26年分の相続税の申告状況から見えること

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国税庁は「平成26年分の相続税の申告状況について」という資料を発表しました。

この資料によると、平成26年中(平成26年1月1日~平成26年12月31日)に亡くなられた方は約127万人、このうち相続税の課税対象となった被相続人数は約5万6千人で、相続税が課税された人の割合は4.4%となっています。いずれも前年と比べて大きな増減は見られませんでした。相続税の基礎控除の引下げは、平成27年1月1日以降に相続があった場合から適用されますので、来年公表される平成27年分の統計資料からは課税割合が大きく増加してくることが想定されます。

被相続人1人当たりの課税価格は2億407万円で、被相続人1人当たりの税額は2,473万円となりました。こちらも平成27年分からは、課税価格・税額ともに下がることが予想されます。
なお、相続財産の金額の構成比は、土地41.5%、現金・預貯金等26.6%、有価証券15.3%の順となっており、こちらも前年の順番と変動はありませんでした。

同資料では、相続財産の金額の推移も公表されています。これによると、平成6年の土地は112,547億円ありましたが、平成26年は51,469億円となっており、ほぼ一貫して減少しています。逆に、平成6年の現金・預貯金等は15,002億円でしたが、平成26年は33,054億円とほぼ一貫して増加しています。土地の地価が下落していくので、現金・預貯金をそのまま残していくという状況が推察できますね。

国税庁「平成26年分の相続税の申告状況について」